早朝出発。家族の車で1時間ほどかけて島根県鹿足郡吉賀町〜津和野へといって参りました。
母の「森で大きな木が見たい」という希望に乗っかり、広島の雑誌「Grande(グランデ)」で読んだという吉賀町(よしかちょう)を目指しました。
広島ICから六日市ICまで高速でおおよそ1時間。
途中、吉和SAで休憩し秋の移ろいを味わいつつの出発。六日市ICを降りるとそこはもう吉賀町のエリア。吉賀町から津和野までは県道で1時間弱の道のりです。まず、六日市ICを降りてすぐの直産・物産館「やくろ」にてお買い物。早速EMを見つけて気分は上々の様子。お野菜も吟味して購入。ただただ木々を見ていたいのだと思っていた私。家庭菜園のための「仕入れ」に気合が入っていました。やくろでお買い物のあとは、水源公園に向かいました。
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駐車場から見た水源館 |
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水源公園の案内図 |
水源公園には、大きな千年杉杉が祀られています。駐車場に車をとめ、水源公園の看板で大体の様子を見てから入りましたが、秋は草木が茂っている状態。それでも広島では見かけることのない小さな花々を発見しては母も兄も顔を綻ばせ、清流や水の生き物も見つけたりと、3人でキャッキャしておりました。杉の木の元には聖水のような池があり、青く光っているように見えました。恐るおそるお参りをして、その後記念撮影。湿原が現れたときに通れるように木の遊歩道を見つけましたが、心もとない感じ。失礼して目視で大丈夫そうなところを歩かせていただきました。杉の木にたどり着く前に気になるスポットがあったので、そちらまで歩いて振り返ると杉の木の全体像が見え、杉の木の観察に励む二人が見えました。手を振ると応えてくれる二人の純真さには毎度頭が下がります。真似はできないけれど、見習いたいものです。
そして個人的に気になっていたスポット、若緑色に見える葉を携えた木を目指して歩いてみると、木々の周りにニョキニョキと映える何かが……。ニョキっと地面から出ている木の一部は、呼吸根と言われるそうで、幾つもの呼吸根がそれぞれ単体の生き物のように見え、不思議な光景をつくりだしていました。他にも香ばしい香りのする木があったり、オレンジ色の種をたくさんつけている木を見つけたり、水場にある木の遊歩道では足元が草で覆われていて、危うく落ちそうになりったりと、それでも間一髪で怪我もなく美味しく持参のお弁当を車中でいただいて、自然豊かな空気とパワーを存分に味わって公園を後にしました。
津和野に向かう途中にある道の駅「かきのきむら」にも立ち寄り、こちらでは、玉ねぎの苗や菜園の肥料に使う炭を仕入れました。この一帯は農薬を使わない方法でお米を栽培なさっているそうで、土づくりにはかなりこだわりがありそうでした。そんなかきのきむらで見つけたスイスから来たオーガニックの板チョコをおやつに、次なる目的地、津和野を目指しました。
津和野についたのは、午後3時頃。JR津和野駅を横目にしながら県道13号へ向かい、進んでいくとまたまた道の駅「津和野温泉なごみの里」を発見。大きな駐車場があり、そこから眺める景色もまた山並みがあり、麓には民家や畑が広がりと、心休まる風景でした。
その後は、津和野駅周辺に戻り、それぞれの時間を過ごす自由時間。兄は、安野光雄美術館へ。母は、車でお昼寝。私は、歩いて町を散策することに。前に来たのはちょうど10年前。歴史のある街並みを眺めつつ、海鼠壁(なまこかべ)や白壁を愛でつつ、まるまるっとした恋を愛でつつ、津和野川の青鷺を眺めつつ、変わらないものの中にも時間の流れがあり、進化があるのだなぁということを味わいながらの散策でした。2022年竣工の駅舎もバリアフリーでありながら木作りで屋根は瓦と伝統も残しつつ見応えがあり、渋いなぁと見入りました。この大自然の中で人間の営みが続いていることがまず奇跡で、古い歴史のある街並みは、保存は大変でも守り抜いていく価値があるものだと再認識しました。
それにしてもこの鹿足郡、「やくろ」にも柿木エリアも津和野でも、温泉施設が必ずあり、水も土も豊かなエリアなのです。柿木エリアでは、無農薬にこだわった土づくりをしていることを知ることができましたし、高津川が流れる音やその川が運ぶ空気を呼吸しているだけで元気になっていくような感じがしました。気になった場所には行ってみるものですね。今度はゆっくり時間をつくって泊まりで来たいねと話しながら、色々とハプニングはありつつも終始和やかに時間を共有し帰路に着いた楽しい日帰り旅でした。ありがとうございました。